2019年、幕開け

慌ただしく過ぎる日々に焦りがつのるけれど、新しい年を音楽で迎えられた幸せは何に変えられるものではないです。

アンドレア・バッティストーニが指揮する東急ジルベスターコンサートの華やかなカウントダウンは、ヴェルディの《アイーダ》より凱旋行進曲という事もあり、とても彼らしい音楽になったのではと感じています。僕の周りでは少しの間新年話題になりました。

テレビ放送には収まっていないかもしれないですが、彼の新年のメッセージが印象的でした。

戦争や政治的な対立、緊迫などが続く今だからこそ詩を読み、美しい絵を観たり、音楽を聴き、オペラを観に劇場に来てください。私達はいつでもそこにいます、というような事だったと思う。

新年のおめでたい雰囲気の中で、ひとつ芯のある言葉が、オーチャードホールに集まったひとりひとりに残ったのではないでしょうか。絵画芸術やオペラや音楽会などが時代に取り残されているのではなく、確固たる存在としてあるのだというプライドを芸術家に与えてくれるような気持ちもしました。

終演後のパーティーでバッティストーニと

2019年上半期は刺激的な一年になりそうなので、与えられた環境や仕事以上に自分の中の蓄えを増やしていけたらと考えています!

音楽にあふれた、愛しい日々が共にありますよう願っております。

年の瀬、第九を終えて

12/22から続いたNHK交響楽団とのベートーヴェン《第9》の演奏会を27日に終えました。(25日休演)

マエストロ、マレク・ヤノフスキ氏の厳しい音楽稽古を乗り越え演奏で見えた景色は素晴らしく、感慨深く演奏を終えました。東京オペラシンガーズがN響と第9を演奏するようになり3年目、僕は初めてサントリーホールでの最終日を迎えました。

オーケストラの音が草原が風になびいて光を変えていくように美しく、ひとつひとつの輝きを持ったアンサンブルや舞台が浮き上がってしまうのではと思うほどの音のうずきを同じ舞台上から感じました。

31日のテレビ放送でその一端でも共有いただけたら嬉しいです。

N響「第9」演奏会

今回のソリストをとても楽しみにしていて、ソプラノの藤谷佳奈枝さんは同郷(香川県)で、同じ大学出身でもあるので、とても誇らしく思います。ロバート・ディーン・スミスさんが率いて歌うマーチの部分もかなりユニークな演奏となっているのでお楽しみ。アルトの加納悦子さん、バスのアルベルト・ドーメンさん共に素晴らしく、存在感のある歌唱でした。

最後に、素晴らしい音楽を信頼する合唱団の仲間たちと共に出来た事が何よりも嬉しい事でした。

明日は2018年の最後の日。

2年ぶりに東急ジルベスターコンサートに合唱で出演します。音楽に囲まれて新年を迎えられるとは、なんと幸せなことかと思います。Eテレの続きでお楽しみください!

良い大晦日を。そして素敵な新年をお迎えください♪♪

12月の声

部屋の壁に掛けてあるカレンダーは月めくりで、季節にちなんだ生け花の写真に俵万智の短歌が書かれている。

12月は

12という数字やさしき真夜中に

君の声聞くために生きている

(サラダ記念日/モーニングコール)

単純に”12という数字”だったり、”やさしき真夜中に”がクリスマスや除夜の鐘を彷彿とさせるだろうか。もしかしたら忙しい最中にやっと会えた恋人同士の語らう真夜中のひと時かもしれない。声に出して読んでみると師走の慌ただしい心を不思議なほどなだめてくれる。

この歌を見た瞬間、”君の声”の”君”がベートーヴェンと連結されてしまって、これから始まる第九のシーズンを前にあぁなんだか職業病なのかな、と僕は思ってしまった。”第九”の合唱を毎年歌う機会に恵まれ、特段この時期だけでなくなった最近でも、やはり12月末にかかると身が引き締まる。

演奏する度に二度として同じ条件はないのは当然であるけれど、ベートーヴェンの書いた音楽はずっと昔から変わらずにある、というのが音楽の妙なところだ。

今年はどんなことをベートーヴェンがどんな声で語りかけてくるのだろうか、しっかりと受け止められる様に楽譜と、音そのものに心を寄せて過ごしていこう。

52ヘルツの鯨、公開

突然ですがっ!2年前に撮影に参加した阿部綾織監督作品《52ヘルツの鯨》が間も無く公開されます!

まずは第28回映画祭TAMA CINEMA FORUMの中でTAMA NEW WAVEある視点vol.1において11/20(火)16:40〜より上映されます。

そして撮影を担当された斎藤文さんを取り上げた、《監督 内田伸輝×撮影斎藤文 特集上映》が11/24(土)〜30(金)池袋のシネマ・ロサで連日上映される中に《52ヘルツの鯨》が11/26(月)に上演されます。

TAMA CINEMA FORUMには都合がつかず行けないのですが、池袋での上映には久しぶり会えるだろう仲間と映画完成の喜びを分かち合おうと思います。TAMAの映画祭も池袋も、お時間ご都合の合う方は是非お出かけいただけたら嬉しいです。

★TAMA NEW WAVEのリンクから予告もご覧いただけます(そこにもちょこっとだけ僕の姿が。。。)