NHK交響楽団との第九が12/21から始まった。合唱の一員として音楽が出来る事を幸せに感じ、この環境に感謝するばかりである。
今年の指揮者はオーストラリア出身のシモーネ・ヤングSimone Youngで、ソプラノはスウェーデン出身のマリア・ベングトソンMaria Bengtsson、アルトは日本の清水華澄、テノールはオーストリア出身のニコライ・シコフNicolai Schukoff、バスはベネズエラ出身のルカ・ピサローニLuca Pisaroniと、多国籍な顔ぶれであることをプログラムを見て知った。
初日は、これまでのリハーサルで積み重ねた音楽が表現されたと思うし、僕としては不思議とリラックスして歌えた舞台だったように感じている。後、4回を日々噛み締めて音楽が出来たら良いなと思っている。
FMの生放送のお知らせをうっかり忘れていた。初日の演奏は12/31,NHK Eテレで20時より放送されるので、1年の締めくくりに第九を全曲通して聴いて、観ていただけたら幸いである。
https://twitter.com/nhkso_tokyo/status/1208334410614894593
シモーネ・ヤングが指揮台に立つことを”女性指揮者の”として表現する事に違和感を感じる人が多い事を祈る。それは彼女のこれまでの素晴らしいキャリアからくるものではなく(本来そんな事があってもいけない)単純に職業に「女性」とか「女流」とか、もちろん「男性」と限定することも、2019年で終わりになって欲しい。全ての前に我々は平等であるべきだし、自由を前提とするものであるならなおさら求めるものであると思う。
ヤングが今回のプログラムの中のインタ」ヴューで、「第九はいつだって”たんなる”演奏会をはるかに超える」と述べている。喜びに満ちた歌を、国からも、老若男女からも取り払われたものの所に、音楽的価値と共に演奏者も聴衆も見出すのだろうか。僕もそう思う。