カルミナ・ブラーナ×2

9,10月に本番を迎える、2つの《カルミナ・ブラーナCarmina Burana》(カール・オルフCarl Orf作曲1937年初演)に合唱として参加している。1つは今年から始まった東京都のイベント、Salad音楽祭。オープニングのプレミエ・ガラとして演奏される。今年は一夜限りだが、今後数年をかけて展開していくという出来たてホヤホヤの音楽祭。もう1つはNHK音楽祭2018のプログラムとして。1年に同じ演目を演奏する、という事はあるにはあるけれど、1ヶ月もしないうちに、とても久しぶりに大好きな《カルミナ》を2回も演奏する機会が来るとは。(インディ・ジョーンズ魔宮の伝説で冒頭の音楽が使われていたので耳にしたことある人はきっと多いと思う。)《カルミナ・ブラーナ》という作品は、19世紀初頭ドイツ・ミュンヘンにあるボレイン修道院で見つかった11〜13世紀に作られたとされる写本がもとになっており、当時の修道僧、学生による中世ラテン語、古フランス語、中高ドイツ語といった様々な種類の詩が、「春」「酒場」「愛」について語られる。歌詞は普段歌いなれている言葉の、より古い言葉だけれど、いつまでも変わらない生き生きとした人間模様が描かれていて、オーケストラが華々しく彩り、合唱が血の通った、あたたかさを音楽に与えている作品だ。舞踏と合唱による世俗カンタータ、と銘打っている作品でもあるので、サラダ音楽祭ではコンドルズというダンスグループが舞台上でどんな舞踏を披露してくれるのか。NHK音楽祭では演奏会形式として、純然と音楽に集中する。全く違う楽しみを持って演奏できるというのは嬉しいし、今から本当に待ち遠しい。

eiichiro
テノール歌手の宮本英一郎です。 演奏活動を通して、たくさんのことを皆様と共感出来たらと思っております。 演奏会のご依頼等ありましたらコメントからご連絡くださいませ。メール環境が整いましたら移行いたします。

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