いくつかの本番が終わったり準備をしたり、その内にまた本番があったりと、この1ヶ月を過ごしている。
ブログは書きかけのものばかりになって「下書き」欄にたまっていき、続きが書けるかなとフォルダーを開いてみるけれど、もうそんなノリではなくなっている。
僕はひと仕事の残り香を引きずってしまうのだけど、終わったばかりの心が熱いうちにパッと書いてしまうのが次の皿を美味しく食べるコツなのだろうか。いい表現が浮かばないが、要は今を味わうのがちょっと遅いのだ。
仕事に向かう途中はついついケイタイを見てしまう。読みかけの本がいつも鞄の中にあるのに。今は最果タヒという人の新しい詩集と対談集がある。
「夜空はいつでも最高密度の青色だ」という映画が半年ほど前にやっていたが、この詩人の同名の詩集が原作となって映画化され、上映が終わる際になって観にいったと思う。
新しい詩集「愛の縫い目はここ」も何がいいかと誰かに説明できるほどではないけれど、読んでみてください。とても面白い。
僕は本を多く読むわけではないが、今はとても言葉が面白い。質量があって、通り過ぎた言葉の破片が体の細胞の中に残って、僅かずつに積もって確かに満ちていく感覚が今の僕には新鮮だ。
読響『アッシジの聖フランチェスコ』の最後の稽古を終え、本番が日曜日に待っている。
これに書いてみたいこともあったけれどこれはまたまた次の機会だ。