特段新しいことでなくて、既に知っていると思っていることだとしても
何かの折に、それを覆す、またはそんなに大げさなことではないにしても
あぁ、こういう事だったのかと思わされる事がある。
再び読む本から、ありふれた言葉の二つ目の意味から、通り慣れた道と知らない道が繋がっていることから。
楽譜を見たり、練習したりしていても(それをもう何年も繰り返していても!)
旋律の関係性や、技術的なことで気付かされることは毎日だし、
10年前に言われていたことが、ある日突然耳元で囁くようなこともある。
演奏会の準備で先生のお宅へ伺い、レッスンを受けたり、お話を聞いたり、
知り合って何年にもなる門下の先輩方と話し合っていると、
今の自分を“更新”すると共に、昔の自分をきれいにしているようにも感じる。
きれいにするとは、美化することでもなく、整理するとはまた印象の違う、磨くと言う方がいいだろうか。
日曜日に迎えるコンサートの準備は、新しい環境で作る刺激とはまた違った日々になっている。
ニュースで知った小林麻央さんの訃報。ご家族はさぞ辛いことだろう。
昨年、闘病の中、bbcの“100women”選出に際し寄稿した彼女の文章を思い出した。
がんと闘病の小林麻央さん、BBCに寄稿 「色どり豊かな人生」
彼女が自分と、そして家族と向き合って改めて知った喜びがあったように、
各々が持っているだろう強さ、優しさ、身近なものへの繋がりというものに
もっと自身で光を当てて生きられたら、きっと眩しいくらいに彩られた世界になるんじゃないか。
真っ青な空と、暑い暑い今日の日に僕は生きていることを思った。