東京春音楽祭で感じたことを書こうと思っているうちに、やはり1日1日が過ぎていき、季節は夏となりました。5月5日は立夏で、立派に夏なのです。
春祭ではたくさんのプログラムが演奏され、それを楽しむ人々が上野に集まりました。現地点から振り返ると、covid-19の影響があった4年というのは長かったですね。失った時を振り返る訳ではありませんが、もっと音楽を愛したかった人に僕の1日、あなたの何時間かをシェアすることはできないでしょうか。そんな事を思う季節でもあります。
僕は春祭でBruckner《Missa no.3》とVerdi《Aida》に参加しました。
劇場に訪れる方も多く、同時配信もありましたので、多くの方に楽しんでいただけたかと思います。1ヶ月、上野のどこかしらで毎日のように世界から演奏家、聴衆が集まる中で、本当にたくさんの方が演奏会を支えてくださったことに演奏者の1人として感謝します。この音楽祭を取り仕切る鈴木幸一氏の言葉を借りれば、ここで行われた音楽は「音の記憶」をたくさんの人に残していると思います。
HPや公式プログラムには興味深いインタビューが掲載されているので、折を見て読み返してみたいと思う。