滋賀県大津市に滞在している、と書き出すブログを数日放置していると、新型コロナウィルス感染症(covid19)の影響であっという間に状況が変わっていき、2月28日に中止が決まった。
同時にチケットの払い戻し等が始まり、しかしながら稽古日程を消費していく日々が続いていたが、無観客の演奏、YouTubeでのストリーミング配信等の新しい劇場方針が発表された。
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この公演は、三年前から続くヴァーグナー作曲《ニーベルングの指輪》序夜:ラインの黄金、第一夜:ヴァルキューレ、第二夜:ジークフリートに続く最終作、第三夜として位置けられており、舞台芸術の最高峰の作品、《指輪》四作を公演するというのはびわ湖ホールとしての悲願でもあった。公演チケットは発売から間もなく完売となり、この公演の期待が相当に高く、関西圏を中心としたファンは待ち望んでいたことと思う。
日本政府の自粛要請を受け、多くの公共ホール、興行者が公演の中止、延期を選択し、人々の生活が制限されていく中、劇場はギリギリまで《神々》の公演をすること目指していた。
選択や決定というものには常に批判と共にあり、どういう結果でもそれが良かったのかどうかというのは胸の内に残る。しかしながら公演に携わる者としてこの機会を得たことに感謝である。