帰国してから何日か、目を覚ます度に頭の中で上海で聞いた雑踏の音が頭に響いていました。
中国語らしき、日本では聞くことのない高い響きのよく通る人々の声、まるで会話しているかのようなホイッスルの音、音もせず通り過ぎる電動バイクの、僕の胸のあたりで風を切る感触。
それらが体から日に日に抜けていくような感じで、そんなにも体に音を浴びていたのかと改めて驚きました。
上海に行くことが決まってから行ってみたいと思っていた場所がありました。
Starbucks Reserve Roastery Shanghai
日本にいる時はスターバックスはほとんど利用しないのですが(理由は色々)、ここは本拠地シアトルに次いで昨年12月に出来た焙煎所併設の店舗ということで、そんな稀な機会はないと思い場所だけは調べておきました。
来年には東京にも同様の店舗が出来ると聞いていますが、東京よりも早くに出来たことは街を歩いていると何となく理解できます。
外灘に抜ける大きな歩行者天国を持つ南京東路から人民広場を挟んだ、南京西路駅から歩いて数分、周りには大きなデパートや外資系服飾、飲食店の店舗などが連なります。新しさと歴史ある街を古い建物が繋ぎとめていて、行き交う人の多さ、多様さでとても華やかに感じた。
シアトルよりも2倍の広さだという店内はこちらhttp://miyamotoeiichiro.com/wp-content/uploads/2018/11/img_3783.mov
奥に大きな焙煎機が見えます。
そして二階
http://miyamotoeiichiro.com/wp-content/uploads/2018/11/img_3785.trim_.mov各階にエスプレッソマシーン、コーヒーマシン、ハンドドリップ、サイフォンなど、抽出する手法がカウンターにずらりと並び、コーヒー豆も数種類から選ぶ事が出来ます。スタバといえば本国で焙煎された統一の深煎りの豆が良くも悪くも象徴的ですが(スタバを利用する人でブラックコーヒーを飲む人の割合がどれだけなのかわからないが)店内で焙煎されたブレンドから豆の種類によって最適に焙煎されたストレートが4〜5種類ほど準備されていた(あぁ、メニューも撮ってくればよかった。。。)
エスプレッソをお湯で割ったアメリカーノでなく、クローバーというコーヒーマシンで入れたストレートコーヒー(下写真のcolombia)は50元弱で、ハンドドリップで入れたお店のブレンドは60元(右端)ほど。たしかサイフォンが70元だったので、手間がかかるものは対価を払うといったところか。当時のレートが17元弱だったのでまぁそれなりの値段がする。
味はというと、それぞれの豆の特徴がよく出た味わいで、香りも良く、量も結構あり(350mlほど?)圧倒的な店内の雰囲気からしてみればこの価格でも良いのかな、と思わせる品質です。
他にもコーヒーを使ったお酒やクラフトビールがあるカウンター、中国茶売り場も大きく、焙煎機を中心としてまるでアミューズメントパークといった面持ちでありました。
世界でまだ3つしかない、というとコーヒー店で何を大げさな表現をと思われるかもしれないですが、都市文化とコーヒーを結びつけて、それを世界に発信しているというのが何より圧倒的でした。日本の店舗も、コーヒーを通してどれだけ世界に日本らしさをアピールができるのか、スターバックスファンでない僕としても気になるところです。